Webサービスとは、どのようなものなのでしょうか。この記事では、Webサービスの概要やメリット、Webサービス製作の流れ等を解説します。
Webサービスとは?
まずは、Webサービスの概要について解説します。

インターネットを通して利用できるサービスのこと
Webサービスとは「インターネットを通して利用できるサービス」のことです。インターネット活用の主なものとしては「Webサイトの閲覧」が挙げられますが、WebサイトもWebサービスの一環と言えるでしょう。
もう少し具体的に言うと「Webサービスとは、Webサーバーを介して提供されるサービス」と定義できるかもしれません。WebサイトはWebサーバーに設置されており、それを私達がインターネットを通じて閲覧する仕組みです。
Webサーバーを介して提供されているため、Webサービスに該当するわけです。
通常のWebサイトと同じくブラウザから閲覧・利用できる
Webサービスは通常のWebサイトと同じく、ブラウザから閲覧・利用できるのが特徴です。サービスを使うために別途アプリやソフトをインストールしなくていいのが利点です。
多くの場合、いつも使っているブラウザからWebサービスにアクセスし、IDやパスワードを入力して利用開始する形になります。気に入ったサービスはブックマークに登録したりURLをシェアする等、一般的なWebサイトと同じような扱いが可能です。
Webアプリとの違い
Webサービスと似たような言葉に「Webアプリ」というものがあります。明確に定義されてるわけではありませんが、敢えてWebサービスとの違いを述べるならWebアプリは「Webで使えるアプリケーションプログラム」のみを指す点です。
分かりやすいところで言うとオンラインで使える「文書作成アプリ」「スプレッドシートアプリ」等が挙げられるでしょう。対して、Webサービスは「Webサーバーを使ったサービス全般」を指すため、Webアプリに限らずWebを使ったサイトやサービス全般を意味します。
「Webサービス」というカテゴリの中に「Webアプリ」が存在するわけです。ただ、場合によっては他の意味で使われるケースもあるため、やり取りの際は定義をしっかりと擦り合わせるのが無難です。
Webサービスのメリット
Webサービスのメリットとしては、下記のようなものが挙げられます。
インターネットに繋げられればどこからでも利用可能
Webサービスは、インターネットに繋がっていればどこからでも利用可能なのが利点です。一昔前はPCがインターネットの主流端末でしたが、今はスマホやタブレット等も加わり、ますます利便性が増しています。
プライベートな用事だけでなく、仕事でスマホやタブレットを活用するシーンも多いのではないでしょうか。スマホやタブレットをインターネットに繋げることで、外出先でもWebサービスの利用が可能なわけです。
プログラムやデータをクラウドで管理できる
Webサービスのメリットとして、プログラムやデータをクラウドで管理できる点も挙げられます。プログラムやデータをクラウドで管理することで、主に下記のような利点が生じます。
- リアルタイム性が高まる
- アップデートやメンテナンスの手間がない
データをクラウドで一元管理すれば、リアルタイム性や正確性を高めることができます。また、クラウドはベンダーの管理化にあるため、ソフトのアップデートやメンテナンスが自動的に行われるのもメリットです。
ランニングコストが安価
Webサービスの利点として、ランニングコストの安価さも挙げられます。Webサービスを構築する場合にクラウド型を選択すれば、自社で専用の機器を購入する必要がないからです。
前述の通り、クラウド型の場合はプログラムやデータをベンダー側のクラウドサーバーで管理する形になるでしょう。そのため、料金体系は「毎月規定の額を支払うことでメンテナンスやアップデートまでを行ってくれる」という感じになるわけです。
Webサービスのデメリット
では逆に、Webサービスのデメリットについて考えたいと思います。一般的には利便性の高いWebサービスですが、どのような不利益があるのでしょうか。
インターネット環境に依存する
まず挙げられるのは、利用がインターネット環境に依存する点です。インターネットは大変便利な技術ですが、時間や環境によっては通信速度が遅くなったり、接続できなくなってしまう可能性もあります。
Webサービスがインターネット環境に依存する以上、快適な通信が保たれていないと快適な利用が難しくなってしまうでしょう。業務で使っている場合は仕事に支障が出るため、安定的な通信を確保する必要があるわけです。
セキュリティリスクがある
インターネットを介してWebサービスを利用する以上、セキュリティリスクが生じます。基本的にインターネット通信は万人に開かれているため、脆弱性がある通信やプログラムは悪意のある第三者の攻撃対象になってしまう恐れがあります。
分かりやすい例として、暗号化されてない通信が挙げられるでしょう。フリーWifi等の暗号化されていない通信網からWebサービスにアクセスしてしまった場合、ログインに要した情報等が盗み見られるリスクがあります。
他にもさまざまな漏洩経路があるため、Webサービスを使う際には気をつけなければなりません。
サーバー側のトラブルに巻き込まれる
もう一つ挙げられるのは、サーバー側のトラブルに巻き込まれるという点です。Webサービスは基本的にベンダー側のサーバーで管理される形になるため、そちらにトラブルが生じたら自社のWebサービスにも影響が出るわけです。
とはいえ、この点に関しては自社でWebサービスを管理するのとさほど変わらないかもしれません。自社のネットワークや機器にトラブルが生じたら、同じようにWebサービスの安定性が欠如するからです。
むしろ、クラウド運用のプロであるベンダーによる管理の方が合理的という見方もできるでしょう。
Webサービスの具体例
では次に、Webサービスの具体例をいくつかご紹介します。
ECサイト
まず挙げられるのは、ECサイトです。ECとはElectronic Commerceの略で、日本語にすると「電子商取引」といった意味になります。
ECサイトにはさまざまな商品が掲載されており、ユーザーはそれらを自由に購入できます。欲しい商品があればカートに入れ、クレジットカードや電子マネー等で決済すると後日自宅に配送される形です。
Webサーバー上に商品画像や情報、カートおよび電子決済の仕組みが構築されているため、Webサービスの一種と言えるでしょう。
コミュニケーションサービス
SNSやチャット、掲示板、電子メールといったコミュニケーションサービスも挙げられます。これらを活用することで遠く離れた人ととも瞬時に情報共有ができ、人間関係や情報取得の幅を拡張できます。
コミュニケーションサービスもWebサーバーを利用して提供されているため、Webサービスに含まれるでしょう。具体的には、ユーザーからの書き込み等をWebサーバーが処理して特定の相手に送信する、といった具合です。
業務効率化サービス
テクノロジーの発展に伴い、ITによる業務効率化も広く行われるようになりました。業務効率化ツールにはオンラインで使えるものもあればオフラインのものもありますが、前者はWebサービスに含まれるでしょう。
代表的なものとしては、各種クラウドサービスが挙げられます。ユーザーはインターネットを通してサービスが設置されているクラウドにアクセスし、そこでサービスを利用するといった形です。
この場合もWebサーバーによりサービスが提供されているため、Webサービスに該当します。
Webサービスを構築する利点
続いて、Webサービスを構築する利点について解説します。Webサービスを適切に構築できれば、以下のようなメリットが得られるでしょう。
ユーザーに適切な情報を届けられる
Webサービスを上手く構築できれば、ユーザーに適切な情報を届けることができます。Webサイトに必要な情報を掲載することもできますし、ユーザーに会員登録してもらいメルマガ等を発行することも考えられるでしょう。
現代は情報が溢れているため、いかにしてユーザーに有益な情報を届けるかが重要です。従来のような手法だと情報が埋もれてしまう可能性がありますし、逆にしつこくアピールすると敬遠されてしまいます。
Webサービスを使い、必要な時に必要なだけ情報を提供することが求められているわけです。
アイデアを形にできる
Webサービスを構築すれば、アイデアを形にすることができます。例えば、下記のようなものが挙げられるでしょう。
- インターネットを利用して世界中に商品を販売したい→ECサイト
- 顧客情報を適切に管理したい→クラウド顧客管理ソフト
- 自社製品を愛好してくれているユーザー同士の語らいの場を作りたい→会員制コミュニケーションサービス
Webサービスにはさまざまな機能を持たせることができるため、アイデア次第で可能性は無限大です。インターネットを利用することによる距離的制約を無視できるのも魅力でしょう。
業務効率化に繋がる
Webサービスを構築することで、業務効率化にも繋がります。業務効率化のためのWebサービスとしては、下記のようなものが挙げられます。
- 情報共有サービス
- 共同作業のためのアプリ
- 各種管理ツール
情報共有のためのサービスを活用することで、必要な情報を瞬時に共有することができます。また、共同作業のためのアプリを活用すれば作業効率を高めると共に、ドキュメントを作成しながら管理者の承認を得ることもできます。
各種管理ツールを上手く使えば、業務管理をクラウド化できます。必要な情報や機能が全てクラウドで保管されるため、インターネットにさえ繋げられれば時間や場所、デバイスを問わず使えるわけです。
Webサービスを作るにあたって考えたいこと
では続いて、Webサービスを作るにあたって考えたいことを列挙します。下記をあらかじめ決めておくことで、スムーズな開発に繋がるかもしれません。
内製か委託か
まず考えておきたいのは、Webサービスの開発を内製するか委託するかです。両者をざっくり解説すると、自社で開発リソースを用意して直接的に開発するのが内製で、開発を外部の業者に外注するのが委託です。
どちらにもメリットとデメリットがあるため、自社の置かれている状況に応じて適切に選択する必要があるでしょう。内製を選べば開発をコントロールしやすい反面、開発のためのリソースを自前で用意する必要があります。
委託を選べばリソースは節約できるものの、品質を外注先に依存する形になるでしょう。多くのケースにおいては開発を外注する形になるかと思いますが、その際は信頼できる業者を見つけるのが重要になるわけです。
アイデアがニーズに沿っているか
Webサービスのアイデアがニーズに沿っているかどうかを逐一確認することで、完成後の利用を促すことができます。Webサービスは基本的に何かしらのニーズを満たすために作られるものですが、開発途中にその軸がぶれてしまうこともあるかもしれません。
実際に手を動かすことで「ニーズに沿っているか」より「開発しやすいかどうか」を優先させてしまうケースもあるからです。開発のしやすさを完全に無視していいわけではありませんが、根本的な軸がぶれてしまっては本末転倒でしょう。
アイデアがニーズから外れていないかをしっかりとチェックすることで、そういった事態を防げるわけです。
どのように運用するか
Webサービスの完成を見越して、どのような形で運用するかを決めておいてもいいかもしれません。少々気が早いかもしれませんが、運用形態をシミュレーションしておくことにより、現場への馴染みがスムーズになる可能性もあります。
業務にWebサービスを導入すると、ワークフローに変化が生じます。現場としては慣れ親しんだワークフローを変えたくないのがおおよその本音かと思いますので、完成後に急に押し付けるのは悪手です。
Webサービスの企画段階から現場の意見を吸い上げ、しっかりと調整を図っておきましょう。
Webサービス製作の流れ
では続いて、Webサービス製作の流れについて見ていきましょう。Webサービスは、どのような工程で作られるのでしょうか。
企画
Webサービスの製作は、まず企画から始まります。どのようなWebサービスを作りたいかを練り、さまざまなアイデアを元に絞り込みましょう。
注意したいのは、Webサービスはあくまで何らかの問題や課題を解決するためのものであるという点です。解決すべき問題や課題がないのにWebサービスを作ろうとしても、良い構想が生まれにくいのではないでしょうか。
今現在どのような問題や課題が生じており、それをどのような形で解決したいかを考えましょう。それにより、作るべきWebサービスの姿形が明確になります。
設計〜開発
作りたいWebサービスの概要が固まったら、設計に入ります。ここではWebサービスに搭載する機能や外観等を決め、抽象的なアイデアを具体化します。
設計の際に気をつけたいこととしては、機能を盛り込みすぎない点が挙げられるでしょう。独自のWebサービスを作る場合、どうしても必要以上に機能や性能を盛り込みたくなってしまいますが、それにより使い勝手の悪化を招く可能性もあります。
設計が完了したら開発に移ります。定まった仕様をベースにプログラムを組み、サービスを実装するフェーズです。
開発を内製するか委託するかでやることは変わってくるでしょう。自社で内製する場合はプロジェクトを指揮したり実際にプログラムを書く形になるかもしれませんが、外部委託する場合は大半を開発業者に委ねる形になります。
どちらが好ましいかはケースバイケースですが、自社リソースに余裕がない場合は開発を委託するのが一般的です。
テスト〜運用
開発が終わったら、テストして運用に入ります。テストではさまざまな項目に基づいてサービスをチェックし、バグがないかどうかを確認しましょう。
バグを発見したら都度修正し、Webサービスの完成度を高めます。テストが終了したらWebサービスが納品され、いよいよ自社での運用に入ります。
どのようなWebサービスを開発するかにもよりますが、納品後スムーズに現場が対応できるよう、あらかじめ研修等を行っておくのも手です。オペレーションの変更は現場の混乱を招くため、対策しておく必要があるでしょう。
Webサービス製作の際に注意したいこと
では次に、Webサービス製作の際に注意したいことについて解説します。どのような点に気をつければ、高品質なWebサービスを作れるのでしょうか。
信頼できる開発業者を見つける
まず挙げられるのは、信頼できる開発業者を見つけることです。Webサービスの開発を委託する場合、開発業者の質=Webサービスの品質になりえるからです。
もちろん、良い開発業者を見つけられれば100%高品質なWebサービスを作れるわけではありません。しかし、信頼関係の乏しい相手に委託するのに比べると、成功する可能性は大きく上昇するでしょう。
信頼できる開発業者を見つけるのは、良いWebサービスを製作する前提条件です。どのような業者が「良い開発業者」かは一概に言えないため、まずはそこを明確化するのが第一歩かもしれません。
効果測定をしっかりと行う
Webサービスは作って終わりではなく、運用して結果を出して意味をなすものです。そのため、運用後に効果をしっかりと測定する必要があります。
効果はどのように測定するのが適切でしょうか。Webサービスの種類によってさまざまですが、大事なのは「Webサービスを作った目的を果たせているかどうか」です。
製作の流れでご紹介した通り、Webサービスの本旨は「何らかの問題や課題を解決する」と定義できます。製作のベースとなる目的が果たせていれば問題ないのですが、そうでない場合は効果をしっかりと計測して運用を修正する必要があるでしょう。
効果測定は、可能な限り定量的に行うことをおすすめします。数値やデータで効果が示されている方が客観的であり、改善が容易だからです。
柔軟に対応する
Webサービス製作の際には、柔軟性を保つことが大事です。内製する場合、仕様を固めすぎずに都度変更に対応できる体制で行うのがベターかもしれません。
外部委託する場合においても開発業者とのやり取りに柔軟性を持たせることで、希望に沿ったWebサービス開発に繋がるでしょう。具体的には「機能や外観にこだわりすぎない」「ある程度相手に委ねる」等が挙げられます。
A機能を搭載するとB機能の搭載が難しい場合、どちらかを諦めた方が開発はスムーズに進みます。また、開発を外部に委ねる場合は相手の方が自社よりITに長けていることが推測されるため、細かな部分は任せてしまった方が合理的かもしれません。
安心して委ねるためにも、信頼できる開発業者を見つけるのが大事です。
まとめ
Webサービスとは、Webサーバーを介して行われるインターネットサービス全般を意味します。Webサービスに対する理解を深め、適切な開発および運用を目指しましょう。